レーザー加工に向いている木材は? — 実際にS1で彫って切って分かった違い
レーザー加工に適した木材をMDF・シナベニア・アカシアで実際に試した記録。きれいに切れる木材、出力と仕上がりの関係、厚い無垢材を切る難しさまで、実体験をもとに正直に解説します。

レーザー加工に「向いている木材」は意外と限られる
レーザー加工機を買って最初に迷うのが、「どの木材を使えばいいの?」という素材選びです。
ネットで調べると「いろんな木が加工できます」と書いてありますが、実際にやってみると、きれいに仕上がる木とそうでない木の差はかなり大きいというのが正直な感想です。同じ機械・同じ設定でも、木材が変わるだけで切れ方も焦げ方もまるで違います。
この記事では、わたしが実際にレーザー加工機(xTool S1)で試した木材を、きれいに加工できたもの・苦戦したものに分けて、写真とあわせて紹介します。これから木材を買う方が、わたしのように「切れると思って買ったのに切れなかった」とならないように。
わたしが実際に試した木材は3種類

まず、この記事で扱うのは次の3種類です。どれも木工でよく使われる、手に入れやすい木材です。
- MDF(繊維を固めた板。安くて反りにくい)
- シナベニア(表面がなめらかな合板。木工の定番)
- アカシア(無垢の木。色味と木目がきれい)
「もっと珍しい木は?」と思うかもしれませんが、まずはこの3つのような身近で扱いやすい木材で基準を作るのがおすすめです。いきなり高い木で失敗するともったいないので。
きれいに切れた木材:MDFとシナベニア
結論から言うと、MDFとシナベニアは、レーザーカットがとてもきれいに入りました。
切断面がまっすぐで、バリ(ささくれ)も少なく、細かいデザインも形が崩れません。レーザー加工に向いている木材を1つ選ぶなら、まずはこのあたりから始めると失敗が少ないです。
そしてもう一つ気づいたのが、出力(ワット数)が上がるほど、切り口がきれいになるということです。
| 出力 | 切れ方の体感 |
|---|---|
| 10W | 切れるが、厚みや木によっては苦しい |
| 20W | 10Wよりはっきりきれいに切れる |
| 40W | いちばん切り口がなめらか |
あくまでわたしの体感ですが、同じ木材でも出力が高いほど、一度でスッと切れて切断面の焦げも少ない印象でした。これから機種を選ぶ方は、「ワット数は余裕を持っておくと、木材の選択肢が広がる」と覚えておくといいと思います。
なお、加工中はどの木材でも煙とにおいが出ます。換気についてはレーザー彫刻の煙・におい対策の記事に詳しくまとめているので、あわせて読んでみてください。
厚い無垢材は手ごわい — アカシアで学んだこと
ここが、この記事でいちばんお伝えしたい「素材選びのリアル」です。
アカシアの1.5cm厚は、いまのところわたしの設定では切り抜けませんでした。
ネットで調べると「アカシアも切れる」という情報がいくつかあって、それを見て買ったのですが、最初の設定ではきれいに切り落とせませんでした。設定が違ったのか、わたしのやり方に問題があったのかもしれませんが、厚い無垢材は出力・スピード・パス回数(同じ場所を何回なぞるか)の調整がかなりシビアで、薄い合板のように「とりあえず切る」とはいきませんでした。
ここから学んだのは、
- 「切れる」という情報は、出力・設定・厚みの条件がそろってこその話
- 厚い無垢材は、薄い合板のように「とりあえず切る」とはいかない。設定の追い込みが必要
- まずは薄い板で機械のクセをつかんでから、厚物に挑戦するほうが近道
ということです。1.5cmの無垢材は、レーザー加工の中でもかなり手ごたえのある相手。逆に言えば、設定を詰めていけば攻略のしがいがあるテーマなので、いまも条件を変えながら試している最中です。うまく切れたら、また別の記事で設定とあわせて報告したいと思います。
木材はどこで買う? ホームセンターと専門店の使い分け

木材は、ホームセンターと専門店の両方で買っています。使い分けはこんな感じです。
- ホームセンター:MDFやシナベニアなど、定番の板を気軽に。価格も手ごろで、試作にはこれで十分
- 専門店(木材屋・ネットの専門ショップ):アカシアのような無垢材や、特定の樹種・サイズが欲しいとき
これからレーザー加工を始める方は、まずホームセンターのMDF・シナベニアで練習するのがいちばんコスパが良いと思います。安くて、きれいに切れて、失敗しても痛くない。基準ができてから、少しずつ違う木材に挑戦していくのがおすすめです。
まとめ:まずは薄いMDF・シナベニアから
| 木材 | カットのしやすさ | ひとこと |
|---|---|---|
| MDF | ◎ | 安い・反りにくい・きれいに切れる。入門に最適 |
| シナベニア | ◎ | 表面なめらか。木工の定番 |
| アカシア(1.5cm) | △ | 厚い無垢材は設定の追い込みが必要。攻略中 |
レーザー加工に向いている木材を一言でまとめると、**「薄くて、均一で、扱いやすい板」**です。まずはMDFやシナベニアの薄い板から始めて、出力と木材の相性を体で覚えていくのがいちばんの近道だと思います。
厚い無垢材は憧れますが、設定の追い込みが必要な上級者向けの素材。薄い板で機械のクセをつかんでから、少しずつ挑戦していくのがおすすめです。わたしもアカシアはまだ攻略の途中なので、進展があったらこのブログで共有していきます。
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